【 イワオヒシヌマのしまらない話 】
掲載日 2021-01-22
さーてと、参加者は私だけなので、サイコロを振るとどの面も
“Lucky”!!
ナニ?!スタートから既にしまらない話ですねって言わんといてネ〜
スタートから飛ばしてもなんですから…ヒヒ……エエでしょ。
アノー、なんですけど、
最近トシとったなぁ〜なんて思うことないですか?
私?よくあるんですよ。
歩いていると、何となく他人の視線が気になって…
そういえば気持ちスースーしてるか、と手を伸ばしてみると、
ズボンのチャックというか、ジッパーが全開だったりします。
ホント、トシとったなぁ〜、へへ
…て、またチャックを閉めないで歩いてしまうのです。
これにはさすがに自分でもビックリしますネ!!
そして少し歩くとまたスースーに気が付くんですわ。
エ、ナニ?それはただの閉め忘れですって?
いやいや、私のジッパーはだから『しまらない』んです。
でもね、この頃寒くなってきてコートを着るようになったでしょ。
だから大丈夫ですわ、スースーしてないの。しめてないけど見えてない…しまらない話ですぅ……ジャン!!
では、意を決して2度目のサイコロ!!
エイヤッと振れば、またまた “Lucky” 。
今日はツイテマスワ、ホンマ。
エ〜ト、アノ〜…いきなりなんですが、
「アイウベ体操」って知ってます?
口呼吸を鼻呼吸に治す体操なんですが、これがとっても良いんですワ。
チャック全開で散歩しているときに、大きく口を開けて
「ア・イ・ウ・べー…」って30回〜50回くらいやるんです。
チンコは見えても気にしないで、集中して大きく口を開いてくださいネ。
声は出したかったら出せば良いし、出さんでも良いの。
これ、効果てきめんで、寝てる間に口開く人にはホント、とっても良い!!
あ、チンコはもちろんノドチンコの事ですよ?わかるでしょ…
ボクも、(これはしめた!!これでイビキも静かになる!!)と思いやっていますが、これを始めてからは驚くことに自分のイビキは1回も聞いたことがない。
スゴイでしょ、アイウベ体操です。
ただね、最近朝目を覚ますと、喉というか口の中がカラカラになっているんですよ。鼻はス〜っと通って調子いいんですけど、おそらく寝てる間に指しゃぶりしてて、口が閉まらない!!
誰か、アカンべ体操かなんか、指を口に入れないのを教えてください。
指しゃぶりで口がしまらんのですぅ…… ワオ〜ン!!
さてさて、お次は誰かな……
お!なんと、またまた“Lucky”!
2度あることは3度あるある!
まるで鳥取砂丘ですねぇ……
サ・ン・ド!!
エー、では、ここまでしまらないのを書いているので、
次は何かピシッとしたしまらない話をひとつ。
メープルシャフトのお話です。
ノーマルシャフトは使い始めると締まります。コレホント!!
ここで言う「しまる」とは、少し細身になって堅くなってくることです。
言い換えると、ボヨンとしたのがカシッとなってくることを言います。
球を撞くとわかりますが、シャフトが締まると
撞いた感じも明らかにしなってからの戻りが早くなります。
ただ、このメープルシャフトがしまる、ということはメープルの種類で全然違います。
今回はこの話を詳しくお話していきますね。
すべてウチで使っているメープル材のお話です。ヨソは知りません。
まず1つ目は、Abe Rich。このシャフト材はしまるのがとにかく早い。
使い始めて1ヵ月もかからないと思う。
しまったあとのソリッド感がスゴイです。
さすが古木の自然乾燥材で時間をたっぷりかけてここまでなってます。骨のように硬い。おそらく80年か…イヤ、100年かと思います。育った時期は18世紀なんです。
こんなに古くて乾燥しているのだから、もうこれ以上細くなんてならないのではと、思いますよね。
実は私も自分で削って使い始めるまではずっとそう思っていました。
でも使い始めてみると、明らかに2・3週間後ではかなり違います。
しまるんです。
この感覚は使った人にしか愉しめないですね、良いですよ〜。
戻りが早いんです。だから撞点をそれほどズラさなくてもスピンが乗るの。
まだお持ちでない方は、ぜひいつか手にしてみてくださいね〜。
2つ目は、Abe Richの他の材ではやはりこれも古材ですが、
かなり柔らかくてしなるメープルがウチにはあります。
私はいつかこのシャフトでスリーのスピン系のシャフトを作りたい、と考えています。もしかしたら今年作るかも?ですネ。
「いつか」と言っても思ったことはすぐやりたいタイプなんでね、
けっこうすぐだったりします。(外野の声は2、3年はムリ…だって。)
ここは軽く終わらせて、と。
……いや、企業ホニャララではないですよ…(汗)
3番目にご紹介するのは、ミシガン湖周辺のカナディアンメープル燻蒸乾燥(Conventional drying)のメープル材です。
これはもうなかなかマーケットでは入手できないんです。
ミネラルが豊富で重くて粘りのある材で、乾燥するのに場所・手間・時間がかかります。だからどんどん乾燥所が無くなっている。
少量ずつだから量産には向かないので、中国などの大工場ではまず使いません。
昔のシャフトはみんなこれだったからね、50年前は。
でも私はこれが好きなの。
このメープルは現代のビリヤードのシャフト材とかフロント材にはほとんど使われていなくて、1990年前後にキュー作りをしていたメーカー達が主に持っています(今も在庫があればです)。
うちではこの材を9Heartsの長熟シャフトに使っています。エエデスヨ〜!!
特徴としては、まず重い!
角材から丸材にして、よく寝かせます。何年も、です。
そしてテーパーをつけながら少しずつじっくりと削っていきます。
1回削るたびに材は少〜し細身になります。
このようにして何年もかけてようやくシャフト材になります。
だから“長熟シャフト”と呼んでいます。
このシャフトは、使い始めるとやっぱりしまります。
2、3か月で随分変わると思いますね。
使い始めてからも少し細身になります。(0.2〜0.3mm)
角材で仕入れてから皆さんのお手元に届くまで悠に10年以上は
かかっていることに驚きますが、これが現実なのです。
と。ここまで書いて見直して…しまった!
しまる話になっているではありませんか!!
エ〜ト…
ああ、うちではハイテクシャフトも貼り合わせシャフトもほんの少し作っています。
これは全くと言って良いほどしまらない(と思う)。
エ〜ト…それから…
カーボンシャフトもスリー用に作ったけど、これもおそらくしまらない、きっと!!
結局、しまらない話になった…ごめんなさい…。
ガシャン!!
もう振らんといて…。
【しまラン……番外編】
最近巷で流行っているカーボンシャフト。
これがよく出来てまして、全然というか、まったくしまらない。
カーボンだから当たり前だな、と思って使っていても、やっぱり全然しまらないの。
半年たっても1年たっても全く変わらない。大したもんです。
それからハイテクシャフトも全然しまらない。
貼り合わせだろうがπシェープだろうが、元々ほとんどしまらない強制乾燥のスカスカメープルを接着しているので、しまる訳もない。
使っていくうちに張りがなくなり、だらけてきます。
これは自分でスリーのキューをいろいろ作り、シャフトもいろいろやってみて学んだことです。
『しまらない』というのはとても良いことで、使い始めから少しずつ劣化していくということにもなります。
つまり、買い替えが必要になるんですね。
また売れる、経済が廻る……儲かって財布の口がしまらん…
…メーカーは嬉しい悲鳴ですね。
私のところは基本的に燻蒸乾燥のノーマルシャフトなので、
使い始めると少しずつ締まるんです。
なが〜く使えるので、あんまり売れません。儲からない…(泣)
ということで、『どうやって締まるシャフトを育てていくか』
ということを少しお話ししますね。
新しいシャフトは大切に使いたいですよね。
どうしても優しく丁寧に使いたい、というのはわかりますが、
きちんとしならせるようにショットしてくださいネ。
入る・入らないは関係なく。
使い始めからしばらくがとっても大切で、
きちんとセンターを狙ってドスン、と撞くことをしないと
シャフトはきちんと締まらないのよ。
特にスリーのノーマルシャフトなどは二重廻し・三重廻しなどを
キチンと出来る人がシャフトを使っていかないと、シャフトは育たない。
道具を大切に優しく扱うのは良いけれど、プレイでは様々なショットをしてシャフトを育ててください。
「シャフトが育たない」なんて、しまらない話にならないようにね。
3枚目の写真、遠目すぎて全然違いがわからないって??
我ながらうまく撮れたと思ったよ、「しまらない写真」!
ばびばびぶ〜!