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【 Bill Stroud Part1 】

掲載日 2020-04-02

午前中にBill Stroudが亡くなったみたい、と電話あり。
FBで見てみると、確かに3月11日に亡くなったと出ていて驚いた。
まず、心よりお悔やみを申し上げます。


死者に鞭打つような話と思われる方もいるだろうが、
Billはキューメーカーの間ではすこぶる評判が悪い人だった。
まず良い話を耳にしたことがない。
誰に対しても上から目線で、何でも自分が誰よりも先に作った、と言ってしまう。世界中の皆は自分のコピーをしていると言いたかったのだろう。
だから皆で楽しく話していてもBillが来ると皆散ってしまうことがよくあったね。

特に仲の悪かったのはDan Janes(Joss Cues)であり、Ernie Gutierrez(Ginacue)。
私はそんな裏話はまったく知らなかったので、どこのイベントでも一緒に席を設けた。周囲はヒヤヒヤしていたみたいけど、知らんもんネ。
ICCSにDanを何度も誘ったし、ErnieとBillとお茶飲みもしたもんです。

Billは食事代を払わないことでも有名で、皆で食事してもまず払わない。誰かお金持ちが不足分を払うのを見越していたみたいで、「Billに割り勘でも払わせたらすごい」とは後から教わった。
そう言われて思い返してみると、ウン、確かに毎回私が払っていたな、と気づく。
……でもでも!言わせてもらえば、SchickもSchragerもSzambotiもSearingもShowmanもBarenbruggeもこれは全員同じ。みんな食事代なんて払ったことないじゃないか(笑)。
Scruggsは自分の分は必ず自分、同じくらいか。
Ernieはずっと私の分も全部彼が払っている。今まで全部、数百回、全食!!



皆は色々言うけれど、私はBillからは教わったことがたくさんある。
今から25年も前のことと思う。
JWの古いキューのスペアシャフトが必要で、注文したら1本$800ドルと言う。

それは高すぎる、皆高くても$300〜400だよ、と言ったら
「Lucky、自分は今までたくさんのキューを作っている。$300とかだと、自分の一生はずっとスペアシャフトを作らなくてはならない。だから$800。イヤならやめなさい、こっちも作りたくない。」

私はこの話をとても理解できたので、10本まとめてオーダーした。彼はとても驚いていたネ。




80年代は私の中では一番キューにハマっていた頃で、たくさんのキューを購入して実際に撞いてみた、楽しい時期だった。
その中で私の手に一番合ったのがJossWestだった。
中でも1987年中頃からの台形ネジのアクメピンがとてもしっかりしていて、この頃の彼のキューをたくさん集めたものである。

その後91年頃からラジアルやらユニロックとピンを変えるわけであるが、私の手には全く合わなくてネ…
本人にも強く言ったのだが、常に新しいものを求める彼は聞く耳を持たなかった。

彼は自分で工場にこもるタイプではなくて、女性のヘルパーを雇って作業をさせていた訳で、パイロテッドは手仕事のウデの差が出てしまう。だからユニロックのような簡単な構造に落ち着いたのかな、とも思う(ラジアルを作るのも実はとっても難しいのよ)。



Billは一度、ドイツの人達にNCの設備をまるごと販売して味をしめ、その後、中国にNCの工場立ち上げに関わり財を成した。
食事の時に言われたが、コミッションも含めて30億程を手にしたそうである。工場を離れてこそ、であるネ。


キューメーカーは嘘つきが多いと思う、これホント!!
でも私はBillには一度も騙されたことはない。
Tim Scruggsにも、Ernieにも、である。





ありがとう、Bill Stroud。




安らかにネ。





by Lucky.